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モトレージ流「CARRYカスタム術」

2020.11.29
MOTORAGE(モトレージ)


老舗四駆ショップモトレージが、CARRYを創り上げた。
4x4MAGAZINEには30年以上にもわたりご出稿を頂いているが、この長き歳月にあっても4×4 & SUV以外のクルマを取り上げた記憶がない。
今の流行に迎合してか…
否、“より働ける” クルマに仕上がっていた。
モトレージ流「軽トラ」カスタム、とくとご覧あれ!

 

あたため続けてきたモトーレージ流 “軽トラ” カスタム
ついにそのベールを脱ぐ

冒頭で申し上げた通り、これまでモトレージが創り上げたクルマを数多くご紹介させて頂いた。ランクルやジープ、サファリ、ジムニー、ラングラー、ディフェンダー、エクストレイルやフォレスター…、枚挙にいとまがないとは、まさにこのことだ。そしてすべては、オフロードを走る四駆やSUVだった。
 
家族を乗せて道なき道を往く、そして万一の自然災害から家族を守る唯一の乗り物。これがモトレージ岡本代表の開発意欲を掻き立てるキーワードとなる。
 
遡ること3〜4年前のこと。弊社が発行していた「スポーツガン」読者の多くが、軽トラに乗り、野山を駆け回っていることが話題に挙がった。すでにそのときには、軽トラカスタムの構想は、岡本氏の中でおおかた描き上げられていたことを思い出す。
 
生活を豊かにする身近な乗り物となる四駆やSUVに生涯を捧げてきた岡本氏にとって、軽トラが生活を支えるクルマであるならば、岡本氏の視野に入らぬはずがない。そしてついに、モトレージ軽トラカスタムの第一弾を取材する機会に巡り会うことができた。
 
ここでご紹介する二台のキャリー。それはまさしく、四駆のモトレージを再認識させてくれるものだった!
 
四駆、デフロック、オリジナルコイル&リアブロックで武装する “CARRY DA16T”
その背中をオリジナルリーフスプリングを装着した二輪駆動の “CARRY DA63T” が追い続けた!?

モトレージが創り上げてきた本格四駆の試走を行ってきたモーグルのテストコース。そのスタート地点に、四駆のキャリー(DA16T)が立った。
 
このキャリーは、オリジナルコイル(フロント)とブロック(リア)で約1.5インチリフトアップし、ジオランダーM/T G003(145/80R12)を装着。さらに荷台下のスペアタイヤをキャビン後方の “鳥居” に移設することで、対地アングルを格段に向上させていた。
 
モーグルに脚が届くギリギリのラインを、脚を捻らせながら走り抜ける。フロントバンパーが路面にヒットしないよう誘導を行うも、モーグルのテストコースを、見事走り抜けてしまったのだ。
 
そして二輪駆動のキャリーDA63Tが、テストコースを走り始めた。こちらはリアにオリジナルリーフスプリング(試作品)を装着し、タイヤは、GEOLANDAR X-AT(145R14)を履く。そしてDA16T同様、スペアタイヤを “鳥居” に移設させ、対地アングルの向上がはかられていた。
 
先のキャリーと同様のラインで試みて頂いたのだが、2駆のままではさすがに進まない。タイヤの空転が始まったところでデフロック(リア)を作動させると、見事脱出。これを繰り返しながら、ついにはテストコースを完走してしまったのだ。取材陣もそして岡本氏も、驚きを隠せなかった…。
 
働くクルマとして、日本の生活を支える軽トラックに、“働けるクルマ” として新たな息吹を与えたモトレージ。少しのリフトアップで最大限の走破性を手に入れたキャリーに、心から賞賛を送りたい。
 
今回はキャリーの取材となったのだが、「ハイゼットトラックも進めているんです」と岡本氏は語る。こちらの走りも、近いうちにお届けしよう。
 
「2駆のキャリーにLSDの装着依頼があったらどうするんですか?」との問いに対して、「ご要望が多ければ、OS技研製スーパーロックLSDがリリースされるかもしれません…」とのことだった。オフロード走破性をもう少し向上させたいとお思いの皆さん、いかがですか! (文章:水島 仁/写真:佐久間 清人)

 

 

CARRY DA16T
高低速2段切替え式パートタイム4WD(デフロック機構付き)仕様のキャリーは、約1.5インチほど車高がアップし、さらに荷台下にあったスペアタイヤを鳥居に取り付け、対地アングルが大幅に向上。これらによって、林道はもちろんのことモーグルも走破。ちなみにタイヤは本格オフロード用タイヤとしてお馴染みのGEOLANDAR M/T G003(145/80R12)を装着。走破力に対する自信が垣間見れる。

 

CARRY DA63T
モトレージがラインナップを予定しているキャリー用リーフスプリングを装着し、スペアタイヤを鳥居に移設したこちらのキャリーは、二輪駆動車。しかしデフロックを搭載したその走りは、お見事!だった。この車両に装着されたタイヤは、GEOLANDAR X-AT(145R14)。ちなみに、このX-ATはM/TタイヤとA/Tタイヤの間に位置するオフロード走行が意識されたA/Tタイヤ。野山を駆けることを目指したふたつのCARRY。その走る勇姿は、動画にて。乞う、ご期待!

 

オリジナルサスペンション
野山を走る機会が多い軽トラ。凹凸のある路面に、下周りをヒットさせにくくさせるには、ワンサイズ上のタイヤを履かせ、クリアランスを稼ぎたい。
モトレージがリリースするキャリーDA16T用コイルスプリングは、車高約35mmUP/線径は11mm。脚の動きも秀逸だ。
リアは、リフトアップブロックにて車高約32mmUP。こちらはキャリーDA16T、DA63用。
 
◆フロント コイルスプリング:¥20,000(税別)
◆リア リフトアップブロック(Uボルトとのセット) :¥25,000(税別)

 

オリジナル ルーフボックス
写真①②:CARRYの荷台が広いとはいえ、満載になることも。そんなときこそ、このルーフボックスを活用したい。専用開発のため、軽トラックのルーフにジャストフィットする。FRP製。
写真③:モトレージ製キャリー用キャビンプロテクターアダプターも、ご覧の通り収納出来る。
写真④:このルーフボックスには鍵が付いているため、大切な工具や道具を安心して収納することが可能に。
 
 
◆サーフェサー仕上げ:¥100,000(税別)
◆黒or白 ペイント仕上げ:¥120,000(税別)
◆迷彩or純正色 塗装仕上げ:¥140,000(税別)

 

スペアタイヤブラケット
写真①②:スペアタイヤブラケットは、キャリーの鳥居に取り付ける設定。左右任意の場所に、スペアタイヤを設置することが可能だ。荷台下にあったスペアタイヤを除くことで、対地アングルも向上する。
写真③:長尺モノがルーフボックスにヒットしないよう、オリジナルキャビンプロテクターアダプターを装着。
写真④:鳥居に装着されたスペアタイヤブラケットは、上下5段階の調整が可能。
 
 
 
◆スペアタイヤブラケット:¥36,000(税別)
◆DA63T用ベースキャリア::¥55,000(税別) ※DA16T用は開発中
◆キャビンプロテクターアダプター:¥28,000(税別)

 

荷台にウィンチを搭載
ウィンチを荷台に設置することで、重量物を力いらずで積載することが可能となる。またウィンチングには電力を消費するため、サブバッテリー(写真左奥)を使用。こちらはヒッチメンバーへ取り付けが出来るよう設計されているため、ウィンチ未使用時には、取り外すことが出来る。重いモノを引き上げるためにウィンチの活用は如何だろう!

 

モトレージがリリースするオリジナルブランド「TERRA」を冠したブレーキローター&パッドは、専用開発が行われた。
 
TERRAスーパーディスクブレーキローター:¥25,000(税別)
8本スリット入りで放熱効率をアップさせるブレーキローターは、ブルーペイント仕上げ。ブレーキの鳴きを抑え、使用限度までスリットが刻まれていることがポイントだ。 同価格オプションにて、レッド/ピンク/シアニングリーンの耐熱ペイント可。フロント用。
◆適応車種:キャリー DA16T、DA63T(2005/8月〜)、エブリイ DA17V、DA64V
 
TERRAスーパーディスクブレーキパッド:¥28,000(税別)
低温からコントロール性が良いことを重視したブレーキパッドは、長寿命。ローターへの攻撃性が低く、パッド粉によるホイールの汚れが低減されていることころも嬉しい。色はブルー。フロント用。
◆適応車種:キャリー DA16T、DA63T(2005/8月〜)、エブリイ DA17W/V、DA64W/V