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究極のトラクションデバイスーARBエアロッカー

2017.04.20
ARB(アウトバックトレーディング)パーツメーカー


クルマが「曲がる」ためには欠かせないディファレンシャルギアだが、構造上のウィークポイントがある。凹凸地形で対角線のタイヤが浮いてしまうと本来の駆動力が伝わらず、前進不能となるのだ。これが、いわゆる対角線スタック。
そこでドライバーのマニュアル操作によってデフ内にあるピニオンギアの自転を止め、左右輪の回転差をなくしてしまうのがデフロック機構だ。

LSD(リミテッドスリップデフ)もデフの差動を制限する機構だが、クロカン走行時だけでなく通常走行時も効いてしまうのが欠点。グリップの良い舗装路では抵抗になったり、走りがギクシャクしてしまう…などの現象が起きやすい。

その点、マニュアル・デフロックであればスタックしそうな場面だけデフロック、という操作が任意にでき、通常走行時の弊害は一切ない。完全無欠のトラクションデバイスだが、純正で装備する車両はごく限られている…。

そこでカスタムの出番! アフターマーケットに存在する完全マニュアルデフロックとして、世界で最も有名な製品と言えば「ARBエアロッカー」だ。その作動には専用コンプレッサーからの圧縮空気を用いており、作動の確実さ、スピーディーさ、車内から操作できるイージーさで、世界中のクロカンマニアから定評がある。ディファレンシャルギア自体の強度もノーマルデフに比べて1.5倍以上アップ。いわば、二重の保険が掛けられるというわけだ。

ご存じのように、エアロッカーを装備したマシンの走りは激変。単純に走破性がアップするのは当然として、それまで勢いで越えざるを得なかったセクションでもボディーをヒットさせないラインを慎重に選べるようになり、ラインの選択肢が圧倒的に拡がるのだ。ゆっくり着実な走破が可能となることで、クロカン時の安全性が格段に増す。トライアルなどのコンペティション・シーンにおいても、スピードアップなどのメリットは図り知れない。

究極のトラクションデバイスとして、世界のクロカンシーンを支えてきた「ARBエアロッカー」。ジムニー、ランクル100、プラド、サーフなど国産4×4への適応も幅広い。詳しくはアウトバックのホームページを。


ARBエアロッカーのコンプレッサーには大型タイプと小型タイプ、12V用、24V用などの種類がある。圧縮空気圧は微妙な制御を必要とするので専用コンプレッサーを使うこと。

 


専用コンプレッサーからの圧縮空気は、オプションの「ポンプアップキット」を使ってタイヤに供給することもできる。

 


ARBエアロッカーのオンオフは車内のスイッチを操作するだけ。左の写真では奥にあるのがコンプレッサー、中央がリアデフ、手前がフロントデフのスイッチだ。スイッチのデザインがスマートなのも長所。

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