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タイヤインプレッション〜グラントレックPT3

2017.04.30
DUNLOP(ダンロップ)タイヤメーカー

イマドキのSUVオーナーが求める性能を手に入れた! その実力とは


ダンロップからリリースされた「グラントレックPT3」は
まさにイマドキのSUVオーナーが求めるすべての性能を手に入れたタイヤだ。
従来のグラントレックPT2の進化版というポジションにあるが
この「グラントレックPT3」はすべてにおいて「PT2」の性能を上回る。
オンロード用を謳うSUV向けタイヤとして高いポテンシャルを手に入れている。
文/吉田直志、写真/佐久間清人

取材協力/ジャガー&ランドローバー三島、柿田川公園(静岡県駿東郡清水町)
 
SUVオーナーが求める走りに応える最新テクノロジー
ひとつのジャンルとして認められ、そのバリエーションを続々と増やしているSUV。日本では、オンロード主体で乗られているのが現状だが、乗用車的な乗り味を求めながらも、その使い勝手にはSUV的なオールラウンド性を求めるオーナーが多い。「グラントレックPT3」は、SUVタイヤに期待されるM+S(マッド&スノー)性能をベースとしながら、オンロード走行のすべてに満足できるタイヤとして開発された。
 
その性能たるトピックは、高次元の操縦安定性能、安心感のあるウエット性能、低燃費&ロングライフの3つで、これはまさにイマドキのSUVオーナーが求める性能に重なる。それを実現するために、パターン最適化、真円プロファイル、SUV専用低発熱密着ゴムという3つの新技術を採用している。
 
今回は、レンジローバー・イヴォークに「グラントレックPT3」を組み合わせて、そのポテンシャルをチェックすることにした。このイヴォークは、レンジローバーブランドの中で最もコンパクトなモデルであり、もちろんプレミアムを語れる質感を備えているが、同時にスポーティーというキャラクターをも与えられているSUVだ。
 
質感の高い走りを享受
走り出してすぐに分かるのは、タイヤの転がり抵抗が抑えられていることだ。といっても抵抗を感じないのではなく、接地性を感じさせつつ、滑らかに路面をトレースしていくというフィーリングだ。それはイヴォークのパワートレインの雑味のないフィーリングとリンクしたものであり、まさに高い質感と心地良さに溢れていた。と、ちょっと走り出しただけで、ここまで感じ取れたのだが、さらに静粛性もとても高く、先のフィーリングに見合ったレベルを手に入れていることもお伝えしておきたい。
 
乗り心地に硬さがないことも好印象だった。路面からの入力は、タイヤのトレッド面でその角を取り去り、そこでも取り除けなかった衝撃は、サイドウォールをしなやかにたわませることで弱められ、硬さを抜き去ってキャビンへと伝えてくるのだが、そんな一連の流れすらつぶさに感じ取れる。これは、技術的には、パターン最適化によって接地面圧をできる限り均一としたこと、真円プロファイルによって荷重が掛かった際にタイヤを均一にたわませることで、実現しているという。しかし、個人的には、その技術的な要素に加えて、タイヤのすべてがバランスしていることも起因しているように感じた。

 

スポーティーな走りを愉しませてくれる
ワインディングでは、スポーティーなポテンシャルを披露する。といっても、それは強烈なグリップ力や、ハンドリングのクイックさを強調するものではない。そもそも、SUVは高い重心とゆったりとした乗り味をバランスさせるために、シャシーは適度な緩さが与えられている。
 
ゆえに、スポーティーさだけを際立てたタイヤを組み合わせると、逆にバランスを崩しかねないのだが、「グラントレックPT3」は、SUVタイヤ専用ブランドであるグラントレックらしくSUVらしさを残したままに、その走りをブラッシュアップしてくれる感に溢れていた。
 
コーナー手前で減速し、フロントへと荷重を移しつつ、ステアリングをじんわりと送っていっても曖昧な動きを見せることなく、ヨーがロールへときれいに移行していく。そんな操作に「PT3」は素直に従ってくれる。
 
ロールが深くなったところでは、タイヤのしなやかさとケース剛性の絶妙なバランスによって、路面の衝撃をタイヤがじんわりといなしてくれるフィーリングがある。さらには、グリップ力よりもグリップ感を大切にした仕立てによって、まだアクセルを踏んでいけるかどうかを判断しやすいことも好印象だった。
 
そう、ハンドリングに愉しさを加えただけではなく、高い安心感も提供してくれるタイヤなのだ。

 

直進安定性と操縦安定性能
高速道路では、ケース剛性が引き上げられたこと、新パターンの採用などによって、操縦性と直進性をハイバランスさせていた。レーンチェンジの際にはやはり余計な動きを見せることなく、その挙動が素直であることが印象に残った。
 
サッサッと、というよりは、スーッと滑らかにレーンチェンジもこなしてしまうというフィーリングだ。
 
しかし、そんな忠実さを手に入れながら、一方では、クルマ自身がまっすぐ走りたがっていると表現したくなる直進性も併せ持っているから不思議だ。もちろん、乗り心地も市街地同様にコンフォート感にあふれており、安心感に基づく快適性を感じ取れた。
 
技術トピックのひとつである、SUV専用低発熱密着ゴムの採用は、低燃費とウェット性能を実現していると謳われているが、先のワインディングでのグリップ感や、接地感がもたらす安心感などにも寄与していると感じた。ちなみにウェット時における安心感は、コンパウンドとともに優れた接地感も手伝って、ドライ路面と大きく変わらぬ安心感を与えてくれた。
 
「グラントレックPT3」は、快適性とスポーティ性能を手に入れられるだけではなく、愛車のクラス感を引き上げられる、そう表現できるSUV専用タイヤだ。

 

接地感が高いこと、新開発コンパウンドの採用によって、ウエット路面であっても、ドライ路面に近い安心感がある。オールマイティーな性能を手に入れていることも「PT3」のトピック。写真1)路面設置イメージ。写真2)従来のコンパウンド配合では細かな路面の凹凸との間に隙間が生じる。写真3)SUV専用低発熱密着ゴムの採用により、細かな路面の凹凸にも密着。路面との接地面積が増えることで、WET性能の向上に寄与。


パターン最適化により、接地圧をできる限り均一とすることを実現。センターに配置された3本のリブ幅を同じサイズしたことで、それに大きく貢献。接地性の高さも従来モデル以上となっている。


ショルダー部に採用した真円プロファイルは、タイヤに掛かる圧を均一に緩和してくれる。これによって、高いケース剛性を与えながらも、しなやかさも同時に手に入れている。


ショルダー部に採用した真円プロファイルは、タイヤに掛かる圧を均一に緩和してくれる。これによって、高いケース剛性を与えながらも、しなやかさも同時に手に入れている。


M+Sベースゆえに深溝デザインを可能とし、同時にロングライフ性能も手に入れている。もちろん、耐摩耗性そのものも従来よりも大きくブラッシュアップされている。


レンジローバーブランドの中では最もコンパクトなモデル。スタイリングに表現されているように、その走りはスポーティさをアドバンテージとしている。エンジンはパワーにあふれる2.0Lターボを搭載する。

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