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ゼロから覚えるウインチ・テクニック

2017.04.15
TRAIL(トレイル)

使いこなすにはそれなりのスキルが必要!

4x4MAGAZINE Web教本シリーズ
ゼロから覚えるウインチ・テクニック
オフロードの “リーサルウェポン” をマスターせよ!

撮影/山岡和正 文・編集/河村 大 取材協力/トレイル

“第五の駆動輪” という例えをご存じだろうか?

四つのタイヤ全てを駆動しながら道無き道を走る四輪駆動車。その “5番目の駆動輪” が意味するのは “ウインチ” だ。

 ウインチとはクルマに固定される「ワイヤー巻き取り機」のこと。これを使うことで、タイヤの駆動力だけでは走れなかった難所も前進可能。路肩やガケに落ちかけたクルマを助けることだってできるようになる。

クルマの走行限界を超えた禁断の果実。”ウインチ”がオフロードの最終兵器、リーサル・ウェポンと言われるゆえんだ。その「力」は、一度味わってしまうと病みつきになる。

でも残念ながら、現代はウインチの魅力を語り継ぐベテランが少なくなっている。オフローディングの技術は痛い目を味わいながら、あるいは誤った使い方や危険な用法を話に聞きながら仲間内で学ぶものだったが、今後は独学で覚えなければいけないような人も増えていくだろう。

ところが、日本にはウインチの教本と呼べるようなものが少ない。また操作の意味付けを知らぬビギナーほど基本を軽視する傾向にあり、痛い目に遭ってもその原因が自分にあったことに気付かないことも多い。

一例を挙げれば「マスター巻きが大切」と言われても、なぜ重要なのか理解できない。実際に使ってみてワイヤーをウインチドラム内で絡ませ、どうすることもできなくなってから学習する、といった具合。こんな状況では大切なワイヤーも傷だらけになっているはずだ。

これでは、ビギナーがウインチの魅力にハマる前に離れて行ってしまう。こんなに不幸なことはないだろう。そんな時、役立てて欲しいのがこのWeb教本。これまで、あまり系統立てて語られることのなかったウインチの使用法をYoutubeの映像付きで解説しようというワケだ。

ウインチはとても素晴らしい道具だ。きっちりマスターすれば、荒れた林道を1台で走るリスクも減る。仲間と走れば自分だけ見上げるような坂の上に登り、そこから仲間を引き上げる、なんて芸当も可能。行動範囲はもちろん、遊びの幅もグッと広がるのだ。

でも使い方を誤るとせっかくの性能を活かし切れなかったり、壊してしまうこともある。ケガすることもあれば、指や腕を失うような事故だって起こりうる。使う人のスキル次第で「ただの飾り物」から「最終兵器」にも「凶器」にもなる。それが “玄人オフローダーの道具” ウインチなのだ。

と言うワケで、この企画ではウインチのセッティングから日常のメンテナンス、ウインチングの基本から応用編までをお伝えして行こうと思う。

■WARNウインチの問い合わせ:トレイル /http://www.trail.co.jp/